中国陶器をわかりやすく説明

中国では上釉をかけない焼きものは焼成温度の高低に関わらす陶器とよんでおり、また、釉のかかったものでも低下度焼成のものは陶器と分類されます。わかりやすくその歴史を説明すると、最も古い時代のものは、紀元前3000年ごろの彩陶双耳器、紀元前1000年頃の白陶磁、春秋戦国期頃には黒陶鼎、蓁時代には始皇帝の墓から大量に発見された灰釉武士庸等があります。

1世紀頃、後漢の頃には緑釉壺が現れ、3世紀以降青磁が、唐の時代には唐三彩と呼ばれる緑や黄等の釉薬を施した三彩馬庸等作られました。10世紀宋の時代には青白磁や青磁等の高温で焼成されたやきものが出来るようになります。中国の11~12世紀は各地でそれぞれ特色のあるやきものが生れており、西安近く耀州窯の青磁、磁州窯では白釉を掻き落として黒い文様を描いた白釉黒掻落、河南省の汝窯では青磁、鈞窯では紅色を帯びた澱青釉が特徴です。

福建省の建窯では油滴天目が焼かれ、これが日本に請来され世界に4点のみとされる茶碗が日本の国宝となっています。少し遅れて14世紀には龍泉窯において青磁が焼かれ、16世紀に入ると景徳鎮で青花大鉢など製作されるようになり、宜興で紫泥が発見され急須といえば宜興というほど一般に親しまれています。英語で焼物をチャイナと呼ぶのは白磁を最初に完成させる等、中国がこうした歴史を有しているからに他なりません。

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